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幼稚園や保育園側から発達障害の可能性を示唆され、『診察・診断』を受けるよう、診断書の提出を求められることがあります。

我が娘の場合は、すでに入園前に診断書を医師からもらっていたので、年少の頃は指摘される前に提出していましたが、次の年からは園長先生からお願いされ、転園した後の幼稚園でも診断書の提出をお願いされていました。

なぜ、園側が診察や診断を促すのか、なぜ診断書が必要なのか、それには理由があるんですよね。

今回は、そんな保育園や幼稚園に提出する診断書、そして加配との関係についてまとめておきたいと思います。

幼稚園や保育園側、なぜ診断書が必要なの!?加配との関係性とは!?

園児

幼稚園や保育園側が診断書を保護者にお願いする理由は、下記2つ挙げられます。

ただ、幼稚園や保育園が診断書を要求する理由は、大体が2番目の補助金申請のためと考えると良いと思います。その過程で、1番目の理由である「子供の支援に繋げるために親に認識してもらう」という意図が含まれています。

少し整理してみていきましょう。

親が発達障害を疑っていない場合、早期発見を促し、子供への支援に繋げるため

園児と先生

親として何の疑いもなかったのに、園側から診察や診断を受けるようアドバイスがあった場合、腹立たしさやショック、様々な感情を抱えることになるはずです。でも、それは万が一を考えた園側の配慮であり、子どもにとってより良い未来へ繋げるための気遣いでもあると捉えることが出来ます。

というのも、発達障がいは早期発見することで、早期療育に繋げることが出来るんですよね。早期療育ばかりは、後から、成長してから、大人になってから、と後からカバーできるものではなく、大人になってからだと親にも子にも難しさが出てきます。

こういったことから、園側があえて親側に診察等を促す可能性があります。

一方で、園によっては親の顔色を窺(うかが)い、疑いがあっても親に何も言わず、子どもが困難を抱えたまま放置されてしまうケースもあります。何も言わない方が先生と保護者の間に波風は立たないので、両者にとって穏やかでいられるかもしれませんが、子どもはどうなるのか。

「大丈夫だと思いますよ。」と見過ごされてしまい、小学生になってから分かったというケースもあります。どちらが良いのでしょうか。

ご家庭によって、意見は違うかもしれませんが、私の場合当初はショックで辛いかもしれませんが、結果的に思うことは園児の頃に指摘される方が良かったです。

実際、早期に疑いを持ち療育を受けていたお子さんの中には、小学校で普通級に進み、うまく適応できたというお子さんもいます。一方で、小学校で分かったという場合は、集団生活や勉強をする中で何か問題があったからなんですよね。親御さんもお子さんもそこからがスタートになるため、大変な思いをされている方がいます。

なので、診察を勧めらることは、総合的に見ると大きなメリットもあると考えることが出来ます。

>>加配が必要と言われてショック!気持ちを落ち着かせる、考え方とは!?

診断書があることで、園側が自治体や都道府県に補助金申請をすることが出来るから

子どもに特別な支援が必要な場合、園側も人員確保が必要ですし、保育士さんを雇うとなれば人件費がかかります。

親側が「加配をつけてください」と主張するのは簡単なことですが、園の予算には限りがあります。特に民間の幼稚園となると経営もありますから、保育士さんを簡単に増やすことは難しいんですよね。特に子ども1人に対して、先生1人の加配人員を付けることは、容易ではありません。

そんな経済的な側面を解決する1つの手段として、園側から診断書を要求されることがあります。いわゆる、目的は加配などのための人件費にあてるためです。

どういうことかというと、地域によって若干差はあるかもしれませんが、園側が、発達障害などの特性を抱えるお子さんの保育をしている場合、その子供の診断書を提出することで、園側は市町区村や都道府県などから補助金を得ることができます。そのためには、親に診断書の提出依頼と、申請への同意を求める必要があります。

ただ、私が実際に園(民間の幼稚園)から聞いた話だと、子供1人に対する補助金の額はとても少ないそうで、診断書を提出したからといって、1対1で加配をつけるのは到底無理なのだそう。

我が家が通っていた1つの園では、特性を抱えるお子さん6人分の申請でやっと1人の先生(パート)を雇える程度と聞いていました。なので、診断書を提出したからといって、1対1で加配を付けてもらえるというような過度な期待は禁物です。

一方で、通っていたもう1つの園では、1対1で加配の先生が付いてくださっていました。(→途中で落ち着き、加配は不要になりました。)

園側も支援が全く要らない子に、診断書の提出をお願いすることは出来ないはずなので、私が診断書をお願いされた際は、「あぁ、やっぱり娘も困難があって、先生方も大変なんだな・・」と感じていましたね。

我が家の場合は、逆に診断書を提出することで、園側も責任を持って、保育を行う意志があるという風に捉えていたので、何の迷いもなく、診断書を提出していました。

以上が、「園側が、なぜ診察や診断を促すのか。診断書を提出すると何のメリットがあるのか!?診断書と加配の関係!」でした。

実は、診察や診断、診断書の提出を促されたことに対して、嫌悪感を抱く方もいらっしゃます。特に、発達障害を疑っていなかった場合は、納得できないかもしれません。

確かに、「お宅のお子さんは手がかかっていて特別だから、費用が必要なんです」というニュアンスだけを捉えると、ショックな気持ちになったり、「そんなに負担かかってる!?」という腹立たしさが芽生えたりしますよね。

あくまで診断書の提出は義務ではなく任意なので、ご家庭の意思で判断することが可能です。

でも、「診断書を提出することで、園側も責任を持って保育する」そんな捉え方も出来て、逆に親子にとってメリットになる可能性が十分にあります。その点も判断する上で、考慮すると良いように思います。

発達障害の子供を持つお母さん方は、いろいろな面でストレスがかかりやすいけれど、このブログで少しでも心穏やかになれる瞬間があれば嬉しく思います。

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