我が子は、当時、3歳半の頃に高機能自閉症(自閉症スペクトラムで知的な遅れなし)と診断されました。その後、小学校低学年くらいまではずっとグレーゾーンに該当。
知能検査もしてきましたが、健常といわれるIQ(知能指数)には達さないものの、知的障害の粋には入れないという頭を抱える数値でした。
なので、当時は療育手帳を取るにも、転勤先の地方では断られ、首都圏では医師の診断書(自閉症スペクトラム)を提出すれば取得できるという状況でした。
その頃、ふと疑問に思っていたのが、
グレーゾーンの子って成長すると健常の子に追いつくの!?
でした。同じように疑問に思う方もいるかも!?ということで、この答えについて我が家の例を1例として紹介しておこうと思います。
発達障害でグレーゾーンの子、成長して健常の子に追いついた!?IQは上がった!?
結果からお伝えすると、我が家の場合は、成長と共にIQは下がり、小学校中学年時点でグレーゾーンから軽度知的障害に該当するようになりました。
この事実にきっとショックを受ける方もいらっしゃるかもしれませんが、これが我が家の現実でした。
実はこの疑問、以前医師に質問していて、医師から同じ答えをいただいていたんです。でも、私の場合はどこか頭の片隅で、
健常とまでは行かなくてもIQも少しずつ上がっていくのでは・・。
と期待していたんです。そんな期待があったことに、実際にIQも下がり、軽度知的障害に該当するようになったという事実を伝えられ、ショックを受けた時に気付きました。
成長しているのに、なぜIQが下がる!?
不思議ですよね。確かに子どもは成長していて、月日も経っているのになぜIQが下がったのがすごく疑問で、これも医師に質問したのを覚えています。
その医師から言われたことは、健常のお子さんが小学校以降にグンと成長し、その差が一気に広がるからだそうです。
確かに娘は成長するけれど、成長スピードはのんびり。健常の子に追いつくどころか、健常の子の成長のスピードが速く、追いつくどころではありませんでした。
娘が1出来れば、健常のお子さんは同じ時期に3以上できるようになるというイメージ。その積み重ねで差がどんどん広がっていくんですよね。
そもそもIQ(知能指数)とは次の通りなので、
知能指数は、IQとも呼ばれ、現在では平均値を100においたときの「同年齢の集団内での位置」を数値で表したものが一般的に利用されています。
健常の子の成長スピードが速く、出来ることが増える中、そのスピードよりものんびり成長するのであれば同年齢の集団内の位置は下がり、IQはおのずと下がっていきます。納得ですよね。
でも、この説明を聞いて納得しても、3年間一生懸命家庭内療育をしたり関わったりしたのに、3年前からIQ的に1歳分の能力しか上がっていなかったと分かった時は、なぜかすごくショックだったのを覚えています。
私の関わりが良くなかったのかと、一瞬自分を責める方向に考えてしまったほど。きっと、同じような現実に直面し、私と同じような気分になり落ち込む方もいらっしゃるかもしれません。
でも、一生懸命お子さんに関わったという事実が自分の中にあるのなら、ママさんが自分を責める必要は一切ないことが今は分かります。
IQは下がっても、出来ることはたくさん増え、しっかり成長していたことに気付くんですよね。決して、過ごした時間は無駄ではなく、有意義だったはずです。
私の場合は時間と共に、ショックな気持ちから理解へと変わっていきました。
そして、現実を受け止められると、今後の子どもの方向性が少し明確になっていきます。(勉強に力を入れるのかどうか、社会生活を送ることに重点を置いた方が良いのかなど。)
これらの結果、あくまで我が家は1例ですが、読まれる方によっては少しショックを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
あくまで我が家の例であり、他のお子さんでは、IQが上がったという例もあるかもしれないので、その点はご理解いただければと思います。
でも、こういった現実もあること、そしてこういった現実に直面しても七転び八起きのようにいつの間にか起き上がって一歩ずつ歩んで行けること、実際に歩みを進めていること・・。
こののんびりとでも前に歩みを進めている事実が、誰かの背中をそっと支えたり、励ましとなったりできればとても嬉しく思います。
それでは、また!