海にかかる橋

発達障害を抱える子の子育てで、「もう限界」「いっぱいいっぱい」だと感じている方は多いのではないでしょうか。特性を抱えているいない、障害があるない関係なく、子育てにおいて「限界」を感じる方は多くいます。

そして、そんな気持ちを周りに言えなかったり、理解してくれる人が周りに居なかったりする方もいるはず。私自身も、孤軍奮闘で発達障害の子と向き合ってきた時期があり、「もう限界」「私が潰れる」と幾度となく感じてきました。誰にも相談できず、大きな孤独感と戦う時期もあります。

そんな限界を感じた時、どうしたか。今までどう乗り越えてきたかなど、ストレス軽減や前向きに進めるのに実際に役立った方法などについてまとめておきたいと思います。

大丈夫。一人じゃない。同じ思いを抱えてきた母がいます。

発達障害の子の子育て、「限界」と感じた時に試してほしいこと6つ!

チェックリスト

これから紹介する6つのことは、全て私が実践してきたもので、「限界」という気持ちを緩和し、前向きにしてくれたものや方法です。取り組むハードルが低い順に並べていて、子育てに疲れ、限界を感じた時に是非試してほしいと思います。

なお、もう「自分が潰れてしまう」というほどの限界(究極の限界とでもいいましょうか)が来ている時は、最後のカウンセリングを受けてみることをオススメします。ただ、カウンセリングといっても色々とあり、注意が必要なので、詳しくは「カウンセリングを受ける」で説明していきます。

それでは見ていきましょう。

まずこの曲を聴いて、生きる力をチャージする!

何も考えず、上記の動画(youtubeの動画リンク)を再生し、下記の歌詞をみながら曲を聴いてみて下さい。Youtubeをリンクしていますが、動画が存在しない場合は、「みんながみんな英雄 - AI」で検索してみて下さいね。

「みんながみんな英雄」 - AI

特別じゃない 英雄じゃない
みんなの上には空がある

雨の日もある 風の日もある
たまに晴れたらまるもうけ

振り向けば 君がいる
前向けば 友がいる
走って 転んで 寝そべって
あたらしい明日が待っている

悩んでは 忘れて
忘れては 悩んで
あした あさって しあさって
あたらしい未来がやってくる

いいことがない うまくいかない
それでもお腹はへってくる

向かい風でも つむじ風でも
寝転んでしまえばそよ風

空見れば 星がある
夢見れば 虹がでる
誰も 彼も どんな人も
あたらしい世界をもっている

走っては 休んで
休んでは 休んで
泣いて 笑って 飯食って
あたらしい自分になってゆく

振り向けば 君がいる
前向けば 友がいる
走って 転んで 寝そべって
あたらしい明日が待っている

悩んでは 忘れて
忘れては 悩んで
あした あさって しあさって
あたらしい未来がやってくる

ラランララン・・
ラランララン・・

特別じゃない 英雄じゃない
みんなの上には空がある
雨の日もある 風の日もある
たまに晴れたらまるもうけ

auのCMで流れたこの曲、メッセージ性が強く、私の応援歌となっています。疲れた時は聞くだけで涙が溢れますが、そのあと少しすっきりして、もう少し頑張ってみようと励まされます。いかがでしょうか。

発達障害、子育てに限界を感じた時、落ち込んだ時にオススメの本!

紹介するのは2冊なんですが、まず1冊目は、同じように限界を感じている仲間がいるということを知り、それぞれのエピソードに共感して涙溢れる次の本。

児童精神科の医師が監修している本で、同じような境遇にある親子のリアルなエピソードが母目線でたくさん記載されており、「分かる分かる。同じ同じ。」と共感でき、そのエピソードに自分の辛さを重ね、思わず涙が溢れました。

そして、「みんな大変なんだ。一人じゃない。私も頑張ろう。」と読んだ後は励まされ、少し元気になっている自分に気づきます。

この本、読んだ後は冷え切った心が温まる感覚で、この本の存在がずっとお守りのようになっていました。一人じゃない、孤独感を癒し安心感が得られる本です。>>「発達障がい児の子育て ママたちが見つけた大切なこと」を見てみる(楽天市場) (Yahoo!ショッピング)

次に紹介するのは、私のバイブルともいえる大好きな本。1度読んだらずっと記憶に残り宝物のようになっています。

この本は、2歳で自閉症と診断された息子さんを育てられてきた米国のママさんが書いた自伝。この本に出てくる自閉症と診断された男の子は、天才と呼ばれるほどのIQの持ち主だったので、我が娘とは違うのですが、お母さんの苦労や辛さがリアルにヒシヒシと伝わります。

また、お母さまが一般的な自閉症の概念や療育の枠に当てはめようとする仕組みに疑問を抱き、自分流の子育てや息子を信じて果敢に進んでいくリアルな姿が書かれていて圧巻。読んでいる過程で感動や尊敬と、その過程でのつまずきに苦しさを感じるなど、読み手として様々な感情を抱き、自分の子育てについて真に考えさせられました。

そして、「色々な子育てがあって良いんだ」そう思わせてくれ、エネルギーを与えてくれた本です。実際、そのころは娘の育児に対して、周りの言葉や「〇〇すべき」という一般論に疑問を抱いていた時期だったのですが、自分の直感や考えを信じて進んでみようと前向きになるきっかけになってくれました。そのあと、疑問視していた外部療育を全部辞めることを決断し、それが結果として良い方向に進むこととなりました。>>小学生になるタイミングで、外部療育を全部やめたワケ!療育、やめて良かった!?

自伝の中には、リアルな物語であるが故(ゆえ)に辛さばかりが目立って、読み手が苦しくなってしまうというものがありますが、この本はそういった類(たぐい)の本とは一線を画しています。何が違うのかと問われると明確には分からないのですが、常に希望を抱き、「自分の子育てを信じる母」が土台にあること。そして、登場する息子さんの状況がどんどんと好転し、好きなことを通してキラキラとしていく姿が描かれていることも大きいと思います。読んでいて希望が持てる、苦しくないんですよね。

さらに、この本のお母さまは、自分流の子育てで息子さんが奇跡ともいえる成長をしたことから、他の発達障害などを抱えるお子さんへの指導も始めていきます。その過程で、様々な奇跡が起きていることも書かれていて、とても参考になります。

ただ、自伝なので長く、情報量が多いと感じる箇所もあるはず。読み終えるまでに多少の時間はかかると考えておきましょう。

ずっと宝物の本。今でも私の人生で大切な1冊です。>>「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」を見てみる(楽天市場)(Yahoo!ショッピング)

映画を観る!心を浄化させてくれるオススメの映画!

ここで紹介するのは、どれも困難を乗り越えてていくというノン・フィクションベースの映画です。感動して涙する、私にとってはこの涙を流すことが意外と蓄積したストレスを発散させてくれる効果がありました。映画なので、気軽な気持ちで観てみてはいかがでしょうか。

まず第一に紹介したいのは、実在するハワイのサーファーのストーリー、「ソウル サーファー」

この映画、ベサニー ハミルトンという実在の女性サーファーに起きた実話。サーフィンが人生の土台であり競技人生を送っていた彼女が海でサメに襲われ、片腕を失ってしまいます。

その後、彼女がどうなったか。当然ながら想像を絶する困難や挫折を味わうわけですが・・、もう何度号泣したか。感動が押し寄せ、「私も頑張ろう」そう思わせてくれる映画です。

そして、つらいと何度も観るようになり、ついに購入までしてしまった映画。友人にオススメしたところ、友人も感動と号泣で、何度もリピートすることに。ストレスフルな時、号泣したい時にもオススメです。>>ソウルサーファーを見てみる(楽天市場)(Yahoo!ショッピング)

次に紹介するのは、周りの目が気になって辛い時に癒された映画、「42~世界を変えた男~」

この映画は、メジャーリーグで黒人の選手として初めて起用された主人公が、容赦ない人種差別に葛藤しながらも活躍していくという実話に基づいている映画なんですが・・。この主人公の黒人選手、メジャーリーグ初の黒人選手ということで周りから想像を絶する厳しい目を向けられるんですよね。時には、罵声を浴びたり、陰口を叩かれたり、同僚の選手たちから嫌がらせをされたり。でも、そんな状況でも彼を応援し、理解してくる人が少なからずいました。

この黒人選手の状況、おこがましいのは十分承知なんですが、娘の子育てをしている自分の状況とほんの少しばかり似ている所があると思えたんです。

集団に属せないことで浮いてしまう状況、それに対し、親として責任を求められたり、入園や利用を断られたり、『なんとかしてよ』というような視線を向けられているように感じたり、中には実際に言葉に出す人も居たり・・。でも、そんな中でも私たち親子を理解し、手を差し伸べてくださった方も確かに居ました。

この映画では、そんな苦しい状況の中で、その黒人選手はどう成功していくのか。理不尽な対応に怒りや苦しみ悲しみという感情が幾度となく訪れる中、どう野球生活を継続していくのかが描かれています。そのあたりに、人生のヒントがあり、感動があります。そして癒される、そんな映画。ストレスフルな時にオススメです。>>「42~世界を変えた男~」を見てみる(楽天市場)(Yahoo!ショッピング)

同じ境遇のママさんと話す機会を作る!

四つ葉のクローバー

同じ境遇のママさんたちと話ができる、これだけでストレスが緩和されるとは知りませんでした。共感してもらえるというのが大きな要因なんですが、「分かる分かる。大変だよね。」って理解してもらえることが大きいんですよね。

という私は、俗にいう女子の集まりや、群れるのは大の苦手。そして、娘の発達障害を公にしていない時期もあり、同じ境遇のママさんたちと話すということはほとんどありませんでした。どちらかというと、避けたいタイプだったんです。

でも、娘の発達障害を公にするようになり、カミングアウトすると、状況は一転。療育先やデイなどで子どもを通してコミュニケーションが生まれるようになり、話す機会が多くなりました。そうなって初めて、同じ境遇のママさんと話すことで、ストレスが緩和されるといういことを知りました。

当然ながら、同じ境遇のママさんならだれでも良いわけではなく、あくまで自分と合うママさんです。私の場合は濃い付き合いは性格的に出来ず、距離を持ってお付き合いをしたいタイプなので、同じようなあっさりとしたお付き合いをするタイプのママさんたちとしか合いませんが、そんなママたちと、療育や児童デイの送り迎えや参観のときに「実はこんなことがあってね・・」など、少しでもお話すると、癒されるんですよね。

なので、同じ境遇のママと仲間とまではいかなくても、少し話したり、コミュニケーションをとってみることオススメです。

仕事や趣味を見つける!母や妻でなく、自分の時間を生み出す!

葉と光

私の場合、趣味や仕事など育児以外に没頭する時間を少しでも作ることで、育児のストレスから解放されています。一過性のものかもしれないけれど、育児とは全く別のことで忙しくなることで、思い悩む暇もなく淡々とやるべきことが出来る、そんな感覚があるんですよね。

発達障害を抱えているお子さんの場合、大きな集団が苦手な子も多く、学童などは利用できない子も多いはず。そうなると、なかなか長時間働くのが難しく、不安も多いとは思いますが、支援してくれる人や機関を見つけて、思い切って仕事や趣味の時間を確保すること、オススメです。

一歩踏み出すまで大変ですが、一歩踏み出してしまえば、なんとかなる、そんな経験をしています。

カウンセリングを受ける!

面談

心がギリギリまで来ている、窮地に追い込まれている感覚がある場合、「カウンセリング」はオススメです。カウンセリングというと自分が病んでいる、おかしいと認めるようで、ハードルが高い感じがありますが、コーチングもカウンセリングも気軽に利用できる時代ですし、実際利用してきた私としてはそうあってほしいと願っています。

コーチングはどちらかというと目標やゴールにコミットしていく感じがあるので、心が限界に追い込まれているという場合はカウンセリングが個人的にオススメ。何が良いのかというと、カウンセリングの時間は自分が話せる時間を確保でき、カウンセラーが聞き役となってくれるんですよね。カウンセラーはプロですから、基本的には聞き上手。苦しみや辛さに共感してくれます。

この辛さや苦しみに共感してもらうということ、自分の胸の内をすべてさらけ出して話すということって、仲の良い友人や身内でもなかなか出来ません。それが、できるということが、ストレスをかなり軽減してくれるはずです。

でも、カウンセリングというといろいろと不安になる方も多いはず。まず気になるのが、費用だと思います。

カウンセリングって高くて払えないよ!

カウンセリングというと1回1万円近くかかるところもあります。うん、高いですよね。でも実は無料で受けられるサービスが保険などに付帯されているのをご存知でしょうか。例えば、医療保険や加入している健康保険の多くに1年間数回まで無料カウンセリングを受けられるサービスがあります。そういったサービスをうまく利用すれば、1回1万円程度のカウンセリングも無料で受けることが可能です。私もそういったサービスを有効活用した経験者です。

でも、無料のカウンセリングってなんだか危なくない?悪徳なカウンセラーもいるでしょ?

無料となると当然ながらそういった疑いが出てきますよね。私も同じ感覚を持っています。その場合は、受ける側がしっかりと調べて、そのサービスがより安全かどうか自分自身が判断する必要があります。でも、よく考える私たちが口にしている食品だったさまざまなものがあり、自分自身で口に入れる判断をしています。それと同じように自分ので安全かどうかを確かめて判断します。

ただ、判断の目安と参考になるのがカウンセラーの資格。現在、カウンセラーの資格にはさまざまなものがありますが、国家資格として最高峰なのが公認心理士。国家資格ができる前までに最高峰の資格とされていたのが臨床心理士です。

なので個人的には、この公認心理士と臨床心理士さんのカウンセラーを選びたいわけです。なので、その無料カウンセリングサービスのカウンセラーが公認心理士か臨床心理士の資格を持っている方が対応できるかどうかを確認します。

そして、仮に公認心理士や臨床心理士のカウンセラーだという条件でカウンセリングサービスを予約したとしても、受ける直前になると、カウンセラーの名前や所属が分かるはず。その時点で、その機関やカウンセラーさんの名前が日本臨床心理士学会のホームページにて登録されているか、カウンセラーの名前があるかを確認します。日本臨床心理士学会のホームページのホームページには、一般の方がそういった専門的なカウンセラーと出会えるよう、検索するサービスがあります。

ただ、公認心理士という資格が新しいからか、公認心理士を探すサイトは確認できていません。でも、公認心理士の資格をもつほとんどのカウンセラーが臨床心理士の資格を保有しています。そういった意味でも、まずはそのカウンセラーが臨床心理士なのかどうか、そして臨床心理士学会に登録されているのかどうかを調べるのは、安心を確保する1つの材料になると思います。

カウンセリングと心療内科や精神科何が違うの?

専門的なことは一切言えませんが、ネットで調べていただくとたくさん答えが出てきます。経験者として言えるのは、カウンセリングは診断や薬の処方はしないということ。心療内科や精神科では薬の処方がしてもらえるのと、病気かどうか診断してもらえますが、カウンセリングはそういった医療行為はしません。

私の場合は、診断や薬の処方は望んでおらず、胸の内を話して整理したい、ストレスを緩和したいというのが目的だったため、カウンセリングを選びました。

ここまでいろいろとまとめましたが、それでもカウンセリングを受けるのに勇気がいるという方はたくさんいらっしゃると思います。でも、1歩行動してみたら大したことなかった、1回のカウンセリングを受けただけで心が軽くなったという方もいます。私も個人的には、カウンセリングは話を聞いてもらえてストレスがかなり緩和されるので、よりよい人生のために、カウンセリングをもっと気軽に受けられる社会なら良いのにと思っています。

ただ、カウンセリングはオススメですがカウンセリング機関やカウンセラーに全面の信頼を持つことは禁物。実際、カウンセラーにもいろいろな方がいますし、資格も多々出回っていてスキルにも差があるので、受けてみて違和感があったら辞めるなど受ける側自身が選択をする必要はあると感じますね!

以上が、「発達障害の子、「子育てが限界」と感じた時に試してほしいこと5つ!」でした。「もう限界」、そう感じたら是非周りに相談したり、自分ができるストレス発散方法を試してみてたりしください。一歩行動することで、道が見えてくることが多いです。陰ながら応援しています。

 

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