まずは、よくぞこの記事まで辿り着いてきて下さいましたね。
我が子も2歳半の頃に発達障害を示唆され、子育てが心底辛い時がありました。(当時は高機能自閉症と診断され、後に軽度知的障害を抱えることになりました。)
この記事にたどり着いているあなたも今、相当に辛い状況なのではないでしょうか。そして、そんな中でも、「この辛い状況をなんとかしなきゃ。」、「なんとかしたい。」とネットで情報を集めたものの、情報の多さに混乱されているのではないかと思います。
辛い時はなんとかこの状況を打開しようともがくもの。でも、なかなか自分の心を落ちつけるような情報に辿りつけず、余計に辛くなることがあります。
この記事では、実際の私の体験を踏まえて辛さの理由や、どう乗り越えてきたのかを紹介していきます。
読み終えた頃には、あなたが一人ではないこと実感できるはずです。
発達障害の子の子育て、母は想像を超える辛さを抱える、なぜか。
子育ては誰もが悩み、辛い時期があると思います。でも、発達障害を抱える子の子育ての場合は、一般的な子育ての辛さに加え、障害の受け入れや集団適応に向けた辛さが必要になります。
母親自身の性格やお子さんの特性の度合いによって、辛さも違いますが、健常のお子さんよりは明らかに追加で労力がかかります。
具体的に何が辛いのか。私の経験を
子育ての理想と現実の明らかな差が辛い
障害を抱えた我が子が生まれてくることを、最初から望む母はいないですよね。というより、健常の子が生まれてくるのが当たり前だと思っていたからこそ、それ以外は考えたこともありませんでした。
なので子どもの障害が分かるまでは、我が子は自分と同じように進学して、専門学校や大学を出るだろう。もしくは、就職して自立するだろうなどと、無意識に子育ての理想をを思い描いていましたね。
でも子の障害が分かったある日、その理想が突然一気に崩れます。理想と現実の差を認識し、怒りや悲しみなど様々な感情が表出したのを覚えています。
まずは、この子と一緒に会話ができる日が来るんだろうか。幼稚園や保育園に他の子と一緒に通えるんだろうか。普通の子であれば当たり前に出来ることに疑問や不安が生まれました。
そして、同年齢の子との成長の差が明らかになるほど、否応(いやおう)なしに繰り返しその現実に直面するんですよね。
その度に母の心が大きく波打ち、様々な感情が芽生えます。でも、子どもが幼ければ幼いほど、そんな差を受け入れる時間と余裕がありません。
母の心はぐちゃぐちゃなのに、子育ては待ったなし
辛かったら、楽しいことをすれば良い。ゆっくり睡眠をとってとか、相談をしてとか色々と対処法はあると思うのですが、子どもが幼いころは子どもに振り回され、思うように自分の時間が取れないんですよね。
子の障害を受け入れるのに自分の時間が欲しいけれど、子育ては待ったなし。自分の都合で自由に動くことは難しい。
自分の心と葛藤しながら、子育てをし、そして家事もする。トリプルワークが同時進行という場合もしょっちゅう。母は、泣く子を抱っこ紐であやしながら家事をし、泣く。
そんなこともありましたね。
頭では理解しているけれど、心が追い付かない
でも母は必死。「この子をなんとかしなければ」と、本を読み漁ったり、ネットで情報を集めたりします。
だから、「母としてこうした方が良い。」というようなことは、重々頭では分かっているけれど、心が追い付かない状況が続くんですよね。自分と向き合う時間がない中で子育ては進んでいくので、心が追い付かないのはある意味当然なんですよね。
でも、すでにいっぱいいっぱいの母自身は、母親としてうまく対応できない自分に罪悪感が芽生えます。
この罪悪感との戦いも辛いのです。
集団適応に向け暗中模索が続く
定型発達の枠組みはが出ると、一般の育児書の内容から外れることが多くなり参考にならなくなるんですよね。
幼児期は年齢が上がるにつれて集団適応への課題がでてくるんですが、一般の育児書は目安とならないため、手探りで情報を探り課題への対処に奮闘することになります。
その課題が、集団や他のお子さんに影響が及ぶ場合は親は必死で対処の追われるはず。
調べた情報を試しダメなら次の対処法を探す、専門家に相談に行きアドバイスを求めるなど必死に行いますが、すぐに子どもに変化があるわけでもなく、効果なしのことも多い。
だからこそ、障害を抱えているということなんですが、母は心が折れそうになるほど追い詰められます。
ありのままを話せる人、理解してくれる人が周りにいない
子の障害の話はデリケートな話ですよね。信頼できる人にしかなかなか話せないもの。
友人であっても、ネガティブなことばかり愚痴るのは気が引けたり、同年齢の子がいる場合ははんとなく話すのを躊躇したりしてしまいがち。
さらに、我が家のように夫や親族が理解を示さないケースもあります。
となると、1人奮闘するしかないのですが、孤軍奮闘は辛いものがあります。
その辛さをどう乗り越えるか。
この辛さ、なんとかしたいですよね。私も必死にもがいていたのを覚えています。
そんな極限まで追い詰められていた私ですが、振り返るとそんな時期を乗り越え、今生きています。
そんな私の実体験を踏まえて、乗り越え方を紹介しておこうと思います。
辛い自分を観察する、受け入れる
障害があると分かって間もない時、集団適応に問題がありすぎて辛い時、子どもが可愛くないと思う自分、子育てを辞めたいと思う自分と直面し、そんな自分を責めました。
今言えるのは、「自分責める」必要はなかったということ。自分を責めることで生まれるのは、悪化と不調のみです。誰にも得することがないんですよね。
無意識に責めてしまうこともあるかもしれませんが、そんな責めてる自分に気付いたら、「今、私はとても辛いんだな。」「子育てを辞めたいと思ったんだな。」と呟いて、自分の呼吸に意識を向けてみましょう。
責める自分に気付き、受け入れる。そうすることで、自分を責める回数を1回でも減らしていきましょう。
母も人間だもの。ぐちゃぐちゃの日があって良い。
それと同時に、母も人間。子どもとは別の人間。だからこそ、お互いに思い通りにならないんですよね。
であれば、子どもが泣くように、母だって不調な時、うまくいかないとき、心がぐちゃぐちゃな時があるのは当然。晴れの日もあれば雨の日もあるように、母だって日によって様々なモードがあって大丈夫。
パーフェクトな母になるのなんて不可能。うまく行っているように見える人も、色々と課題や悩みを抱えています。
その日は最善を尽せば良い
であれば、そんなうまく行かない日は、自分が出来る範囲で最善を尽くせば良いです。
無理に頑張ると、感情が爆発し、思いもよらぬ追加のストレスを抱えてしまうもの。
たとえ爆発が起きてしまっても「しょうがない。」と捉え、最善を尽くせば良い。頑張るのではなくて、最善を尽くすです。
子育てで相談できる先をいくつか思い浮かべておく
発達障害の子の子育てでは、暗中模索が続きます。集団生活が始まれば、解決したい課題次々と出てくるはず。
そんな時に相談できる機関や相手をいくつか思い浮かべておきましょう。例えば、療育先の先生、園の先生、市の保健師さん、公的な遊び場の先生など探すと複数候補は見つかるはずです。
子育てにおいて困ったら相談できる場所があると思うだけでも、ホッとする瞬間があるはずです。
自分の心のケア、ありのままの辛さを出せる場所
子育てにおける相談先はわりと簡単に見つけられても、難しいのが自分の追いつかない心のケア。
夫や親族と話してホッとするとか、ありのままの辛さを出せる友人がいるという場合は良いのですが、そういった人が周りにいない方もいるはずです。
私の場合は、転勤先で誰も知り合いがいない中での子育てだった上、夫や身内は子どもの障害を理解しなかったため、孤軍奮闘状態でした。
療育先の先生に子育ての相談をするくらいで、自分のケアは出来ず、今振り返るとメンタル不調に陥っていたと分かります。あの頃はとにかく辛かった。
当時の私と同じように、色々な事情があって、ありのままの辛い現状のアウトプットが出来ない方も多くいるはず。
そういう場合は、状況によって住んでいる市町区村の相談窓口に相談したり、カウンセラーに相談するなど、様々なサービスの利用を考えましょう。
私自身も、有料ですが下記のようにお話をう伺うサービスを行っています。日時相談のご連絡は下記サイトよりお問い合わせください。
子の発達遅れや障害疑い、お気持ちやお話伺います ☘️乳幼児期のお子さんを育てている方へ
美味しい、楽しい、心地良いことを3分でもする
考えすぎるとエンドレスに考えが巡り、どんどんと不調に陥ります。少しでも考えを切り替えられるよう、美味しい・楽しい・心地良いと思えることを短時間で良いので意識して行いましょう。
例えば、簡単ですが好きなスイーツや食べるとか、ストレッチをするとか、子どもがお昼寝している間に好きなYoutube動画を見るとか、温かいお風呂に短時間でも入るなど、出来る範囲で自分にとって良い時間を少しでも意識して作りましょう。
寝る前に、今日良かったこと、楽しかったことを3つ思い浮かべてから寝る
1日にはかならずどこかで、まあまあ良かったと思えるような瞬間が必ずあります。でも、辛い時はどうしてもネガティブなことに意識が向いてしまい、なかなか良い面に焦点を当てられません。
だからこそ、あえて良かった瞬間にも焦点を当ててみます。
例えば、今日は天気が良かったとか、お昼ご飯が手早く作れたとか、子どもと楽しく遊べる瞬間があったとか、子どものお昼寝時間が長かったとか、療育先の先生と話せて良かったなど。
実は辛い面ではなく、良かった点もあるということに気付けると、辛さが少し軽減されていきます。
辛いとき、NGの対処法!これをやると悪化する!
最後にすごく辛い時にこれをやると悪化したという、私の実体験をお教えしておきます。
それはズバリ、ネット上での悩み検索を続けることです。知恵袋など、役立つ情報の掲載がある一方で、様々な意見が並んでいるためあえて落ち込んでしまうような情報が多いのです。
相当な時間をネット検索に使った上に疲れ果て、さらに落ち込むという負の連鎖に陥ってしまう可能性があります。
こちらのサイトにお越しいただけたのは、検索があったからこそだとは思いますが、すごく辛い時は一瞬外に出たり、誰かに電話やラインで話しをしたり、強制的に検索欲求に区切りを入れることをオススメします。
子育てにおける私の辛さのピークは子どもが幼い時でした。2歳半ころから小学校低学年が最も辛かった時期でしたね。
その頃は辛さの終わりが見えず、お先真っ暗でしたが、時は必ず進みます。そして子は時と共に成長し、親も壁にぶつかりもがきながらも、成長していきます。そして、環境含め様々な変化が生じます。
今となれば、「あの頃は本当に辛かったな・・。」と懐かしく思えるほどになりました。
時はどんどんと勝手に進むように、今の状況がずっと続くことはありません。今は試練の時かもしれませんが、その先には変化があること、そして同じように辛さを経験する仲間がいることをこの記事を通して感じていただけたらと思います。
陰ながら応援しています。