
『混んでいるところが苦手なお子さん、いらっしゃいませんか?』娘も人混みが大嫌い。幼児の頃は、子どもが多く集まる遊び場や公園は大の苦手。怖がって遊べないことばかりでした。
なぜだろうとずっと思っていたのですが、成長し言葉が出るようになってからようやく「人混みが嫌いだったから」と自分で言うようになり、理由が分かりました。
ということで、人混みが苦手とは具体的にどういうことなのか、成長するとどうなるのかなどをまとめておきたいと思います。
発達障害、人混みや混んでいるところが苦手!成長するとどうなる!?

混雑や人混みが苦手ということで最も生活に影響が出ていたのが未就園児や幼児の時でした。
具体的には混んでいるところだと入り口から動けない、両耳を押させて固まってしまう、突然パニックになってしまう(発狂)といった様子がありましたね。
他の子が大喜びして遊ぶような大きな公園や遊具がたくさんあるところで固まってしまい全く遊べない我が子に不安を抱いたのを覚えています。
そんな娘ですが、年長の終わりくらいに公園に誘うとようやく言葉で「混んでいるから行きたくない」という主張が出来るようになりました。そこでようやく、「そうか、混んでいることが嫌だったのか」と公園などに行きたがらなかった理由を明確に知ることが出来ました。
それまでは公園でパニックになってしまったことも何度かあり、その時はもう大変。突然奇声をあげ続け、私自身も困っている上に周りの視線も痛くて、私(母)が泣きながら帰ったこともしばしば。
今思うと、言語発達に遅れがあり、気持ちを言葉で表現できなことからパニックという行動手段しかなったのだと思います。
でも、娘自身が言葉で主張できるようになると、本人も親や周りに分かってもらえることで安心したのか、パニックもどんどんと減っていきました。
そして、小学生になると、大の苦手だった混雑している公園でも、空いている隙を狙って少し遊べたり、どうしても遊びたいと思った遊具には頑張ってチャレンジしたりするなどの様子が見られるように。
ただ、基本的には混雑は成長してもNGです。つまり、
fa-lightbulb-o成長しても混雑は苦手。でも、自分の好きなことや、望むことに関しては混雑していても勇気を出してチャレンジしています。
恐るべし「好き」のパワー、すごいです。
ちなみに、固まってしまい全く遊べなかったディズニーランドも、小学校低学年の頃に親の希望で再チャレンジ。たまたま空いていたことで克服。楽しい経験を積むことが出来たことで、「今度いつ行ける?」と催促するようになりました。
そして、言語で気持ちを表現できるようになると、彼女の「混んでいる」と私の「混んでいる」では差があることも分かりました。
私の中では「割と空いている」と思うときでも、彼女にとっては「混んでいる」なのです。でも、なぜ人混みがこんなにも嫌いなのでしょうか。そんな疑問を抱えているととある臨床心理士さんとのお話でようやく理解できるようになりました。
『人混みが嫌い』の理由は、パーソナルスペースを大事にしているから!

人混みがなぜ嫌いなのか。娘の場合は、fa-lightbulb-o「パーソナルスペース」を大事にしているからでした。
混んでいると、そのパーソナルスペースが保(たも)てず、娘の安心と安全が崩れてしまうのです。この「パーソナルスペース」の話を聞いて、色々なことが腑に落ちました。
娘の場合は、小さい頃からお友達が近づいてきたり、手を握ろうとされるだけで大泣き。自分から動いていく分には良いのですが、来られるのがダメだったんです。
なので、身内以外の保育士さんが近づくだけで泣き叫ぶほど。未就学まではエレベーター、電車、バスも乗るのを躊躇(ちゅうちょ)し怖がっていました。小学校低学年の頃も、電車の中で他人と距離が近すぎたり、他人の荷物に自分の手や腕が触れてしまうと、かなり動揺し顔が強張る様子がありました。
その頃は「混んでいることが嫌なのかな」というぐらいに考えていたのですが、ようやく理解ができましたね。彼女の安心と安全が崩れてしまい不安が大きかったのだと思います。
そして、この「パーソナルスペース」の感覚は社会性や人間関係にも影響します。スペースを確保するため、一人でいることを好む。恐怖心が強い幼児の頃は特にその傾向がありました。
今では特定のお友達や少人数の中で楽しく過ごすことができるようになりましたが、その傾向は今も同じ。娘をずっと見ていて、彼女にとっては1人の時間がとても大事な時間なのだと分かります。
でも、このパーソナルスペースの許容範囲は、成長と共にどんどん柔軟になって来ています。
パーソナルスペースってどれくらい?許容範囲は変わるの?

具体的に○mとか○cmとかは分からないのですが、娘の場合はパーソナルスペースの許容範囲は下記のような傾向や変化が見られます。
- パーソナルスペースの許容範囲は成長と共に広がる
- パーソナルスペースの許容範囲は「好き」「興味」「好奇心」によって広がる
小さい頃や幼児の時のほうが、許容範囲は狭くて大変でした。触れるくらいに許容できるのは、両親や祖父母くらい。何年も通った遊び場でも保育士さんに慣れることはなかったです。
でも、成長と共に理解が広がることで不安が少しずつ軽減されていくのか、パーソナルスペースの許容範囲が広がっていきました。祖父母はもちろんのこと、療育の先生、学校の先生、クラスの友達など、どんどんと許容できるようになってきています。
ただ、距離感は大事というベースは変わりません。
あとは、興味や好奇心が広がり、そんな興味や好奇心が勝ると驚くほど許容範囲が広がることがあります。
例えば、電車の人混みは苦手なのに、どうしても行きたいイベントがあるとか、どうして欲しいものがあるというような場合は、勇気を振り絞って人混みに耐える、そんなことが起きてきます。
そうすることで、「あ、頑張れた!」とか「出来た!」に繋がって、許容範囲が広がっています。つまり、興味や好奇心、好きなものやことを通して、出来ることや可能性が広がるということ。
なので、今、人混みが苦手という場合でも、許容範囲が広がり行けるところや出来ることが増える可能性は多いにあります。
我が家の体験の共有で見通しがたち、少しでも心が楽になったり、ストレスが減ったりできれば嬉しく思います。











