四つ葉のクローバーと家

我が娘は、転勤先の地方で発達障害(高機能自閉症・自閉症スペクトラム)と診断されましたが、その可能性を示唆されたのは2歳後半の時。

丁度、幼稚園の見学やどの園にするか検討する時期だったんです。診断までの流れを時系列で表すと次の通り。

  • 5月:療育をスタート
  • 6月~7月:幼稚園の園見学申し込み、見学
  • 7月:発達障害の可能性を示唆される
  • 翌年3月:正式に診断を受ける

発達障害と診断される前だった5月には、娘が発達障害の特徴に合致していることから不安でいっぱいになり、療育だけ一足早く通い出しました。そしてその後、6月頃から園見学をし始めて、合計7つの園を検討。

そして、園見学を申し込む時点で娘が療育に通っていることをあえて伝えていました。すると、7つの園それぞれ応答や対応が大分異なり、とても驚いたことを覚えています。

落ち着きがなく、じっとしているのが苦手な娘を園見学に連れていくことは、緊張のあまり冷や汗もの!たかが1時間程度の見学のはずなのに、帰宅するとぐったりだったのを覚えています。

でも、娘を連れての園見学はとても重要だったと今でも思います。

それでは、園選びの足取りの詳細をまとめてみようと思います。

発達障害!幼稚園はどうやって選んだ!?選ぶまでの足跡。

園児

園選びの足跡を順序だててたどると、我が家の場合は下記のような流れでした。

1.同じ療育先に通っていた、年上の先輩ママから幼稚園情報を集める

本

公共の遊び場で知り合って世間話をするママさんのお子さん(幼稚園児)が、同じ療育先に通っていたんです。

なので、先輩ママさんのお子さんが通う園はどうか、他の幼稚園も検討したのかなどひたすら聞きました!

また、健常というグループに入るお子さんを持つ先輩ママさんにも、通っている園を聞いて評判などを聞いていましたね!

2.療育先の先生から、園情報を集める!

保育士さんと子ども

通っていた療育先は市運営の機関だったため、先生方は公務員という立場から「どの園が良いかは立場上伝えられない」と口をそろえておっしゃっていたんです。

先生方は責任が持てないので、答えられないのも理解できました。ただ、先生によっては、質問の仕方を変えると、答えてくれる方もいらっしゃったので、聞けるだけ情報を集めていました。

例えば、「どの園が良いですか!?」と聞けば答えられないけれど、「今までに発達障害のお子さんを受け入れていた園はどこがありますか?」と聞いたり、「先生の担当されているお子さんで、○○園(特定の園の名前)に通っていたお子さんはいらっしゃいますか?」、なんて聞き方から会話が発展し情報をいただいていました。

他にも、「○○園は、発達障害の子を受け入れてくれると聞きました!」と報告すると、「そうそう、あそこは大人数なのに行き届いているから驚くわ!」なーんて、情報をいただけたり。

なので諦めず、無理のない範囲で、質問や報告をしてみると、情報をいただける可能性があります。

3.園見学の申し込みを電話でする!

問い合わせをする女性

色々と情報を集めた中で、気になった園は見学の申し込みを電話でしました。

その時に必ず電話口で、「発達上の特性を抱えている可能性があって、療育に通っていること」、「そんな子でも受け入れは可能か」をあえて聞いた上でアポを取っていました!

そうすると、園によって電話口での対応がすでに異なったのが、とても記憶に残っています。

大体の園は、「そういったお子さんを受け入れた実績があるので、まずは園見学にいらしてください。」という感じで快く対応してくださいました。

入園を検討した7園のうち、1つの園のみ、園長先生から「それは、ちょっと・・・。」と言葉に詰まった対応だったんですよね。

そのあと、間をあけて「それは、ちょっとお子さんを見てみないと・・。」と言ってくださいましたが、その一瞬の間になんとなく違和感を感じました。

様子を見てからというご意見はごもっともなのですが、それがすらりと出てこないところが気になってしまい・・。私が一瞬でも違和感を感じた園は避けたかったので、その園は見学を辞めました。

4.発達障害児の受け入れ実績のある幼稚園には、療育に通っていることを伝える!

電球

電話口で、特性を抱えていること、療育に通っていることをお伝えした園もありましたが、すでに受け入れ実績のあると聞いた複数の園では、直接園見学の際に園長先生に「療育に通っている」旨、伝えました。

直接伝えたその場で、どのような対応や言葉が返って来るか興味がありました。なぜなら、何か問題が起きれば最終的には園長先生に相談したり、支援をお願いしたりすることになると考えたからです。

母として、本当に困った時にありのままを相談できる園長先生であるかという点は、娘のの園選びにおいてとても重要だと思っていました。

ただ、1つ注意点が!!

実績のある園でも、園長先生の交代でガラリと雰囲気や方針が変わる可能性があります。この点は注意が必要。

私が園選びをしていた時に実際に合った話ですが、1人1人を大事にして下さる幼稚園で、特性のあるお子さんの受け入れ実績もあると聞いていたところがありました。

でも、園長先生が交代なさったんですよね。そうすると、対応や園の考え方もガラリと変わったと途端に悪い評判を耳にするように。実際に、その園に電話で問い合わせをした際も、園長先生とのやりとりで最も違和感を覚えたため、園見学はせずに終わりました!

5.娘を連れて幼稚園に見学に行く!

先生と生徒

発達障害の特性がある娘を連れて幼稚園の見学に行くのは本当に冷や汗ものでした!落ち着きがなくじっとしていられない娘と、両耳を塞ぐなどの明らかに他のお子さんと違う様子もあったので、毎回ストレスがかかりました。

でもやはり、園見学は娘を連れていって良かったです。ありのままの娘を見ていただいて、園の先生方がどんな言葉をかけてくるか、園によって全く異なったんですよね。とある園では、

「こういったお子さんはたくさん受け入れてきました。大丈夫です!発達を私達もサポートしていきます!」

という、涙が出そうなほど嬉しい言葉をかけて下さった園もあれば、園見学のアポ取りの電話口では、発達障害の可能性があっても受け入れできると伝えていただいていても、娘が両耳を塞ぐ姿を見て、

「この両耳を塞いでしまう原因が、何にあるかですよね!?」

と、なんだか母親への視線がきついな・・と感じてしまう園があったり、

「まだまだ、子供は発達段階で現時点では、まだわかりませんよ!」

という楽観的な意見をいただく園があったり・・、

「なんだ!全然普通じゃないですか!ただ、加配はつけられないので、加配がなくてもよければ大丈夫だと思いますが!私(園長先生)では分からないので、担当の先生に見てもらってください!」

という、現場の先生方と園長先生の間に大きな溝が空いているような気がする園まで、本当に様々な園がありました。

さらに、園見学では、実際に園の活動が行われている時に見学をしていたので、実際に通っている子供たちに先生方がどう対応しているかを見ることのできる貴重な機会でもありました。

1つの園では、「発達障害のある子を受け入れています!」と言っていて、「一人ひとりを大切に」ということをお話ししてくださったのですが、途中で娘と似たようなお子さんがふらりと一人だけ集団から外れてしまった場面に遭遇しました。

そのお子さんに対応する先生の行動が、「一人ひとりを大切に」という印象にはどうしても捉えられずに、矛盾や不安を抱いたのを覚えています。

結局、その園はその時の違和感が引っ掛かり、応募さえしなかったのですが、実際に目で見ることのできる園見学は、入園先を決める上で私にとってはとても重要でした。

6.発達障害の娘でも受け入れてくれる園の1つに、入園先を決める!

海と朝陽

まずは、入園するにあたり、検討した7園は下記のような特徴がありました。

 

各園の特徴!

 A

  • マンモス園(生徒数が多いけれど、二人担任制)
  • 発達障害の子どもの受け入れ実績がある園
  • 療育先の先輩ママからの評判もとても良かった園
  • 園長先生から、「こういったお子さんはたくさん受け入れてきました。大丈夫です!発達を私達もサポートしていきます!」という言葉を掛けていただく。

 B

  • 少人数制
  • 発達障害の子どもの受け入れ実績がある園
  • 園見学時の様子:「まだまだ、子供は発達段階で現時点では、まだわかりませんよ!」と言っていただき、加配はつけられない旨伝えられる。ありのままの娘を受け入れてもらえるのか、発達障害だったらどうなのか、若干の不安があったため、応募をやめる。

 C園

  • 少人数制
  • 発達障害の子どもの受け入れ実績がある園
  • 園見学のアポ取りの様子:療育に通っている旨電話で伝え、受け入れは可能かを聞くと、園長先生から「それは、ちょっと・・・。」と言われる。その時点で、この園への応募はしない意志を決める。

 D園

  • 少人数制
  • 園見学時の様子:両耳を塞ぐ娘を見て、「この両耳を塞いでしまう原因が、何にあるかですよね!?」と、なんだか私(母)へのきつい視線を感じた上に、子供への対応でなんだか不安や疑問を抱く。見学後、この園には応募しない意志を決める。

 E園

  • 小人数制
  • 発達障害の子どもの受け入れ実績がある園
  • 園見学時の様子:「発達障害の子どもの受け入れ可能」、「一人ひとりを大切に」という言葉をいただいたのですが、たまたま、同じような特性のお子さんが集団から外れてしまう場面に遭遇し、その対応に疑問や矛盾を感じてしまい、見学後、応募しない意志を決める。

 F園

  • マンモス園
  • 園見学のアポ取りの様子:「もっと近くの園に通われた方が良いのでは!?」と園長先生から、それとなく断られ、応募しないことに決める。

 G園

  • 少人数制
  • 発達障害の子どもの受け入れ実績のある園
  • 園見学時の様子:「なんだ!全然普通じゃないですか!ただ、加配はつけられないので、加配が必要というわけでなければ大丈夫だと思いますが!私(園長先生)では分からないんで、担当の先生に見てもらってください!」と園長先生から伝えられる。何か問題があった時に、園長先生には相談するのは難しと捉え応募をやめる。

 

以上、上記7つの園に入園を検討したのですが、結局入園を応募したのはA園でした!

マンモス園で、子供の人数も300人くらいだったと思います。年少でも1クラス30人くらいは子供がいて、とても大きい集団での園生活。

なので、発達障害の子供は少人数で集団に慣れさせた方が良いという意見とは、真逆の園だったので迷ったのですが、

  • 娘のありのままを温かく受け入れてくれる感覚があったこと
  • 園長先生に、何でも相談できると思えたこと
  • 療育先との情報連携もしやすい感覚があったこと
  • 同じ療育先に通っていた、年上のお子さんが通われていて、お母さんの評判もとても良かったこと

これらの理由から、A園に決め、応募して無事に入園する運びになりました!

以上が、発達障害の子の幼稚園選び、幼稚園はどう選んだかでした。

私が、夫の転勤先の地方に居住していたころ、幼稚園選びに先が見えずにとても不安だったんですよね。周りにも、娘が発達障害ということをカミングアウトしていなかったので(今は周りにカミングアウトしています!)、なかなか気軽に相談出来ず、どのように園選の情報が見つからかったと記憶しています。

少しでもこの情報が、今不安を抱くお母さまにとって役に立つ情報となれば嬉しく思います。

それでは、また!

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