
娘が小学生になると、分かることがとても増えていったんです。緩やかながらも言語が少しずつ成長していくので、娘本人が自分のことを説明できるようになり、本人から聞けることが増えました。
娘は、じっとしていられない、落着きがない、ずっと椅子に座っていられないタイプでした。幼稚園の頃は特に、立ち歩いてしまったり、教室から出て行ってしまったりという報告がたくさん。
でも、走りまわってないといけないという多動ではなく、とにかく落ち着きがないという印象が強かったんです。
授業中に外に出ていってしまうこともあり、さすがに頭を抱えた時期があったんですが、娘本人が言葉が発達していくことで、様々な座れない理由が明確になってきました。
落着きがないのには理由があった!?座れない理由!

母としてつい「座れない」ということばかりに意識を向けてしまっていたのですが、娘が席を立って立ち歩いたり、その場を離れてしまうのには、大まかにいうと下記のような理由があったことが分かっています。
苦手なことから回避したいから

娘には苦手なことがたくさんありました。聴覚過敏だったので音、匂い、食べ物、図工などの制作など。そういう活動の時に立ち歩いていたんです。
苦手なことに直面したときに、解決策がそれしかなかったということ。言語発達が遅れていたため、苦手なものを前に「難しい!」「先生、ここ手伝って!」「どうやるの!?」というSOSが出せず、とりあえず目の前のものを消し去りたいと思うのは、今考えると当然の成り行きなように感じます。
ソワソワして自分の好きな感覚刺激に没頭したり、席を立って歩き回ったり、外に出たり。
この理由で席を立ってしまう場合は、他の解決策がない限り致し方ないんですよね。
我が家がやったこととしては、少しずつ自信を積んだり、自分でSOSを出せるよう言語を繰り返し教えたり、この時期は先生に一部サポートしてもらったりすることで、成長とともに少しずつ立ち歩く回数等を減らしていくしかありませんでした。
感情が乱れて、いてもたってもいられない

気持ちをうまく言葉で表現できないので、嫌なことがあったり、何かしらで不快になった時に、席を立って歩き回ったり、教室を出たりすることで娘は発散していました。
娘の場合はこの理由で立ち歩くときは別人のように顔の表情が硬くなり、明らかにイライラしている様子。
こうなるともうクールダウンするまでは止まらなかったんです。このきっかけで立ち歩くことが減ったのはやはり、言葉の成長がカギを握っていました。
娘自身が「イライラしている」という発言ができるようになると、少しずつ回数が減るようになりました。
落ち着きがない!座っていられない!立ち歩く!成長してどうなった!?
正直にいうと成長しても注意散漫さは健在です。でも、年齢が上がるにつれてどんどんと減っていきました。それに並行して、言語も増えていった印象があります。
そして小学校低学年の頃には、授業中に立ち歩くことはなくなりました。ただこの時期までは、体はくねくねと動き、かろうじて座っているけれど落ち着きがない印象が強かったです。担任の先生から、専用の座布団の購入を進められたほどでした。
それが中学年、高学年と徐々に減り。高学年の頃には、「注意散漫」ではあるけれど、「落ち着きがない」というほどではなく、「落ち着きさ」でいうとほぼ気にならなくなりました。
そんな様子と並行して、言葉が増えていき「私は制作苦手なんだよね~」と言えるようになり、「苦手だけど授業中は我慢する・・」と、心の折り合いができるようになりました。
落ち着きのなさや立ち上がる以外で、発散する解決策(言語)が成長とともに出来たことが大きかった気がします。
それまでは解決策がなく、行動で発散するしかなかったということ。
改めて振り返ると、成長がカギを握っていた気がします。
以上が、落ち着きがない理由や成長の足跡でした。
当時娘は、立ち歩かざる負えない事情があったのだと今振り返れば分かるのですが、当時は本当に辛い時期がありました。先生から日々報告を受けるのですが、いくら言い聞かせてもすぐに解決できないのです。
当然なんですが、行動以外で解決する別の策がない限りはなかなか変わらない。
まずはどんな時に席を立っているか、落ち着きがなくなるのか情報を集めたり、観察したりすると、原因が見えてくるかもしれません。
子どもも困っているけれど、親も困っている!短期間で改善するのは難しいので、長い目を見ていきましょう。
成長するにつれて変化があります。落ち着きのない行動を見るのは親にとっては辛いもの。頑張りすぎず、疲れたら一旦成長を見守るだけでも大丈夫。
成長するにつれて改善した例があるという事実で、少しホッとする瞬間が訪れますように。












