発達障害で、特性を持ち、生活に困難があるという証拠になるのが療育手帳です。手帳の呼名は自治体によって異なるため、愛の手帳と呼ばれるところもありますね。この療育手帳を持っていれば、障害を抱えていることが公的に認識され、色々な支援やサービスをスムーズに受けることが出来ます。

そんな療育手帳ですが、発達障害や軽度知的障害と診断されていれば必ず取得できるわけではありません。特に軽度発達障害や軽度知的障害のお子さんの場合は、取得できない可能性が多いにあります。

ちなみに我が家の場合は、とある地域では療育手帳の条件に満たないと断られましたが、別の地域では手帳の取得が可能でした。どういうことかというと、手帳を取得できるボーダーラインが地域によって違うということなんです。

ということで今回は、軽度知的障害や軽度発達障害における療育手帳について、そしてボーダーラインについて、まとめておこうと思います。

療育手帳についておさらい!

本

さきほど冒頭でもお伝えした通り、軽度知的障害や軽度発達障害を抱える子が、日常的に困難があるという公的な証明となるのが療育手帳。(もともとは知的障害者の方が対象だったとか)>>療育手帳とは!?(Wikipedia)

ただこの療育手帳、障害を持っている全ての方に発行されるわけではありません。取得条件や可否は、各自治体(都道府県や政令指定都市)によって異なっており、それがある意味特徴とも言えます。

でもなぜ、地域によって取得できたり出来なかったりするのでしょうか。

療育手帳、地域によって取得可否が分かれるとはどういうこと!?なぜ!?

はてな

そもそも療育手帳(愛の手帳、愛護手帳、みどりの手帳)は、知的障害を抱える方が支援や相談などを受けやすくするために発行されたものでした。そして、そんな手帳を取得するには、当然ながら取得において妥当かどうかを確認する必要があります。その確認作業のことは「判定」と呼ばれています。

そして、その判定の基準が、子どもの場合は児童相談所で受ける発達検査から得られるIQ値であることが多く、そのIQ値の基準が地域によって差があることから、療育手帳の取得可否に差が生じているということになります。

例えば、IQ70以下の場合を知的障害とした場合と、IQ75以下の場合を知的障害とした場合では、IQ71~74に該当するお子さんの取得可否が分かれます。

他にも、とある地域ではIQ70以下を知的障害としつつも、発達障害の診断書がればIQ90以下であれば療育手帳の取得を可能とするところもあります。となると、ある地域ではIQ80だと療育手帳は取得できないけれど、他の地域ではIQ80でも療育手帳が取得できるという矛盾が生じるのです。

でもなぜ地域によってこんなにも判定基準が違うのでしょうか。軽度発達障害や軽度知的障害を抱えるお子さんを育てる親としてはその矛盾に疑問を抱かずにはいられません。

なぜ、地域によって取得の療育手帳の判定基準違うの!?

空にハテナ

なぜ療育手帳取得における判定基準に地域差があるかというと、それは法の改正が原因だそうです。

1999年に地方自治法の改正があって、2000年4月1日より国が地方自治の事務に関与できなくなりました。それまでは、簡単に言えば、療育手帳の業務は国が取り仕切っていて、委任という形で地方自治体に業務をお願いしていたんですよね。それが2000年からなくなって、「地方自治体に任せますよー!」ということになり、国が関与できなくなりました。

となると、判断基準は各地方自治体独自で行うようになります。だからこそ、各地方自治体によって、判定基準に差が出てくるようになりました。

それが良かったのか悪かったのか、解釈は各地域によって、人によって、異なると思いますが、資金力が豊富は自治体の方が療育手帳の取得には有利なのでは・・と考えてしまうのは私だけでしょうか。※参考:療育手帳(wikipedia)

軽度発達障害、軽度知的障害、療育手帳がほしい!どうしたら良い!?

ハートの木

軽度発達障害や軽度知的障害を抱えているお子さんの場合、一目では抱えている困難や課題が見えないことから、健常と言われるグループと同様のパフォーマンスを要求されることがあります。

だからこそ、療育手帳の存在が大事。困難を抱えている証拠になり、支援やサポートがスムーズに進むんですよね。そんな療育手帳、どうしたら取得できるのか。それには、次の方法があります。

療育手帳発行において、IQ90以下でも診断書があれば取得できる地域に住居を構える

そのためには、地域の情報が必要になりますが、これはママさん経由の情報や市役所等に電話することで確認できる可能性が大きいです。

ただ、これはあくまで療育手帳取得したいという思いをどう実現するかという方法の1例というだけで、引っ越しを推奨しているわけでは決してありません。というのも、引っ越しには他のリスクが多々潜んでいて、療育手帳を取得できる=幸せになるとは言い切れないからです。

>>子どもが発達障害、より良い環境のための引っ越し!引っ越し前に注意したい3つのこと!

お住まいの地域ではどうしても手帳が取得できない場合、引っ越しの選択肢を選ぶ前に、手帳取得にこだわる必要があるかどうか、慎重に考えてみましょう。

以上が、「軽度知的障害や軽度発達障害、療育手帳を取得するには!?ボーダーラインとは!?」でした。ご家族によってより過ごしやすく過ごせることを願っています。

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