海

発達障害や発達の遅れなどがあるお子さんを持つお母様からのお話しで、多大なストレスを抱えてらっしゃる方がいらっしゃいます。もちろん私も相当なストレスを抱えていました。

子供の特性から、周りにご迷惑をかけてしまう場合は特に、母親自身の心が追いつめられるんですよね。

周りにとても申し訳ない気持ちでいっぱい。もちろんご迷惑をかければ謝罪をしますが、その子の特性や発達のペースが原因の場合、いくら子供を叱ってもすぐには直らず、八方塞りでジレンマを抱えます。

とあるお子さんは就園前の幼い頃、多動傾向があってお母様がとにかく大変そうでした。おもちゃの扱いも雑で癇癪も頻繁、動きが早くどんどんと移るので目が回るほど。おのずとお友達同士のトラブルも多かったので、周りから白い眼で見られたり、「育て方が悪い」、「お母さんがしっかり見てもらわないと」、「叱り方が足りない」、「ウチならもっと叱るけどね」と注意や批判をされることもしょっちゅう。そうすると、お母様も追い詰められて外に出たくなくなるんですよね。

困り顔のクマ

でも、そんな母のストレスなんぞ子どもは知る由(よし)もなく。子供は外で遊びたくて家の中で発狂。

発達相談に行けば専門家から、「こういうお子さんは外で発散させた方が良い」と助言を受けるものの外に出れば、母親が責められ追い詰められる。もう堂々巡りで、お母様の苦悩が伝わりました。

そんなお母様方、たくさんいらっしゃるのだと思います。そんなお母様の気持ちが少しでも楽になれば良いな・・と感じていて、今回は、「なぜ母親が責められやすいのか、母親のせいにしてしまうのか」をまとめておこうかなと思います!それが分かると、少し楽になるかもしれません。

母親のせいに周りがしてしまうのには、実は理由があります。

子供の行動、母親の育て方のせいにされる理由とは!?

電球

子供の成長は、親が直接関与出来る部分と直接関与できない部分があるのだと子育てを通じて気づきます。だから子供の行動や特性が全て、母親の責任だとは考えられないんですよね。子供だって、別の人間である以上、100%支配下におくことが難しいのは誰もが分かること。

ただ、ご迷惑をかけたら保護者として謝罪をするというのは当然理解しています。でも、子供の行動全てが母親の育て方のせいだというのは納得できません。

では、なぜ人は子供の問題行動の原因を母親の育て方のせい、責任にするの!?

この答えはとても簡単で、『楽だから』なんですよね。

誰かのせい、自分じゃない他の人を原因にすれば、自分は第三者で傍観者なので、「自分が解決する必要はない」と「私は何もしなくて良い」と思えるんです。

何か問題があった時に、解決するのって本当に大変で労力が必要になります。だから、面倒な問題は誰もが回避したいし、傍観していて文句言ったりや批判をしたりしている方が断然楽なんですよね。

え!?でも、そもそも他人の子の問題は関与できないじゃない!

他人の子供の個性や特性にはもちろん関与は出来ませんが、その子の行動に不満を持っているという問題には積極的に関与が出来るはずなんです。

例えば、さきほどの子供の例で言えば、その子を見ていて不満に思うのであれば「場所を変える」、「遊び場を移動する」という問題の解決ができます。さらに踏み込めば、親御さんに話しかけて「その子の特性を理解する」とか、「どうやったら落ち着くか共に考える」、「楽しく皆と遊べる方法を一緒に考える」、園であれば「先生に相談する」ということも。

でも、場所を変えることも、その子の特性を理解したり、一緒に遊び方を考えたりすることも、労力を要するんですよね。積極的に解決しようと働きかけているということは行動しているということなので・・。

よって、その労力を受け入れるよりも人のせいにして動かない方が断然に楽なのです。すぐに「育て方のせい」、「母親のせいにしてしまう」のは、自分が「楽だから」だったんですよね。

でも、こういう方は一定数いらっしゃいます。残念ながら園の先生の中にもいます。解決の糸口をたどるよりも、人を批判していた方が楽なひとたちがいます。

子どもの発達障害、「母親の育て方のせい」と言われたらどうする!?

葉と光

私も経験があるのですが、私の場合はそういう人を目の当りにしてすごく傷つきました。ショックの一言だったんです。思わずその人の前で泣いてしまったことも・・。

私と同じように悲しい思いをする方もいれば、怒りの感情が芽生える方もいらっしゃると思います。

なので、そういった場面に出会った際は、まずはありのままの感情を受け入れるのがオススメ。ネガティブになっても全然大丈夫。そのままを受け入れましょう。

そして少し心が回復してきたら、自分の楽さを選択し批判をしてくる人とは真逆のことをするのがオススメ。仲良くする必要は一切なし。行動し自分と子どもの学びや成長へと繋げるのがオススメです。

例えば、地域の保健師さんや療育先の先生に子どもの問題行動が「育て方のせい」だと言われたことを相談する。指摘されたことが、少しは当てはまるなら、その行動を少しでも減らせるよう相談したり、行動をしてみたりする。行き過ぎた批判を相手がしてくる場合は、環境を変える。その人の上司に相談する、などの行動。

あくまで私のケースですが、子どもの問題行動や発達障害が親の育て方のせいだと批判された場合は、バランスの良い考え方をすることを目指していました。具体的にいうと、「問題行動に関しては少しは私の育て方もあるかもしれない。でも、彼女の発達障害は100%私の育て方が原因ではない。」という考え方です。

私の場合、相手の言っていることが100%間違っていると考えると、怒りが爆発しヒートアップしてしまうんです。また、偏った考え方になりそうで、批判や指摘されたことに関しては、少しはそうかもしれない、でも100%ではないというような捉え方を目指しています。

批判すること、人のせいにすることはすごく楽なこと。逆に行動し学びや成長につなげるのはとても労力が要ります。どちらを取るか、やはり子どもと自分にとってプラスになる方が良い。

結果的に得をし魅力が増すのは、行動を起こした方だと考えます。なので、相手の批判を利用してプラスを得る。これが私の希望する対策です。

ただ、人には感情があるので一筋縄ではいかないんですよね。落ちこんだり傷ついたり、悲しんだりといった紆余曲折を経ながらも少しずつ前に進む。それが長年積み重なり、良い結果として現れることがあります。

 

以上が、『母親の育て方のせい!?なぜすぐに母親の責任を問われるのか!?』についてでした。

”お母さん”にはたくさんの無言のプレッシャーがかかっているように感じます。特に発達障害や遅れ、特性を持つお子さんを育てるお母様の場合、集団の中で浮いてしまいヒヤヒヤされる場面や時間も多いはず。

白い眼で見られたり、批判されたりする方もいて、苦悩されているお母様方を見ていると胸が痛みます。

でも、中には、温かい目で見ている人が居ること、忘れないでいただけたら嬉しいです。実際に私の周りの人は、特性のある子を温かく見守る方が多数いらっしゃいます。なので、少なからず応援している人がここにいること、どこかで心の救いになればと願っています。

それでは、また!

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